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私はやってない
月イチでの、お坊さんが来る月命日とお墓掃除が、ウメさんが決めた鮫島家の定番の行事です。
拝み屋さんにゾッコンのウメさんは教え通り行おうとするので、我が家の墓掃除の流儀は細かくて手間がかかりひどく骨が折れるものでした。のちに、「月命日も墓掃除も大嫌い、めんどくさい」と突然ウメさんはカミングアウトして、私に全て丸投げしてしまいました。ノーが言えなかった美和子はしぶしぶ。悩んで悩んで13年間引き継ぎました。
そんなある日、ウメさんが美和子に言いました。「近所のAさんが言うとったで、こないだあんたんとこの墓見たらキレイにやっとる。あんた嫁さんよう仕込んであるなって」そうや、ようしこんでるやろうって、ガハガハ笑うウメさんに、美和子はブチっと切れました。嫁という存在は姑の所有物なのでしょうか?とんでもない!一抜けた。怒りに任せて「もう仏事は一切しません!したい方がやってください」と、いい意味で自由になれたのです。でもそのお話は、まだまだ先のこと。
今は、ウメさんの顔色を見てひたすら我慢していた頃のお話です。
拝み屋さんの言う通りしなあかん!
(もうヤダヤダヤダ)
(拝み屋さんってなんやねん、気持ちわる)
すると
消去法
で私って
こと?
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