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DVからの脱出 種類の書き方、メンタルを整理する方法 

ー美和子の場合ー

弁護士さんに渡すための文章を書くポイントは、

感情は書かない。客観的事実のみ書く。​だけです。

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①ドラマの作家になって脚本を書くイメージで登場人物の自己紹介みたいに書きます。

当時、美和子の家族は前夫と二人の子どもの4人でした。そこに同居していた夫の家族が5人いました。

登場人物が多すぎるので、初めて読む人弁護士さんに、わかるように、全員の名前を演劇のシナリオの登場人物のように並べて書いて、その名前の下にその人の情報、生年月日、本籍、現住所、夫や私との関係性や仕事先など、弁護士さんが書類を作成する際に必要だろうと感じた情報を書き込んでおきました。

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​②次に、当時の結婚生活は9年目だったので、9年分の簡単な年表を作成しました。引越しや転職、別居、大きな事件や出来事、兄弟喧嘩や親子ゲンカ、その原因、ひどい暴力があった時や夫の浮気や証拠などを書き込みます。

暴力の証拠は、その時にかかった病院へいって作成してもらった書類の原本を郵送します。

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③2で作った年表を元にしてもう1つ年表を作ります。

登場人物の名前が全て入る年表です。Aという出来事が起きた時にそれぞれメンバーがそれに対してどんなセリフを言い、どんな行動をとったかを客観的に書き込みます。書き始めると脳が加速して、すっかり忘れていた記憶がどんどん思い出されるからやる価値があります。当時感情や思考を麻痺させて何もわからなかったのに、ちゃんと頭はキャッチして記憶していることに驚きました。全体像が把握できるようになり、自分の心の整理が進んでゆきました。

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​感情を入れず淡々と書き溜めてゆくと、自然に家族全員の人物像や行動や思考パターンが浮かび上がってきました。味方だった人、偽善だった人など、その人物の真の姿が現れてくるのです。そしてとうとう、前DV夫が「めっちゃ悪いやつだった」ということが、ハッキリ理解できたのでした。そこまでわかってようやく、心がしんと静まって、ハラが座りました。

 

出来上がった書類をファックスで送り、それを元に打ち合わせが始まるのを待ちました。

数日後、弁護士さんの方から書類が送られてきました。なんとファックスで送った書類だけで弁護士さんは必要な書類を全て作成してくださったのでした。

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自分のメンタルを整理するために作ってよかったなあと思ったのは

「最悪ノート」です。

​最悪ノートには「結婚生活で感じた最悪の瞬間」を思いつく限り、書き溜めておきました。

​きっとイネーブラーは、子どもの頃から心の居場所や安心感をどこにも持っていないので、ひどく寂しくなると、結婚したときの元の鞘に戻ろうとするだろうから、事前に書き留めておくことにしたのです。効果はてきめんでした。罪悪感に襲われたり、ひどくさみしくなって耐えられなくなると、ハネムーン期の優しかった時の思い出だけが甦り、帰りたいと願っている私に変身してしまうのが見て取れました。

 

そんな時このノートを開いて数行読むだけで「げー。とんでもないわ!死んでも嫌だ」と即、目が覚めるので、重宝しました。

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DVに対する正しい知識もとても役に立ちました。

東北へ逃げると決意した日に、図書館で見つけた奇跡のような一冊。それはDVから自由になるために書かれた本でした。一晩で読み終えたとき「私が受けてきたのはDVというものなんだ。そして私だけに起きていることじゃないんだ」と気づけ、絶望の中で勇気が湧いてきたことを思い出します。

​もちろん、寂しさやPTSDの波に何度も襲われる日々を送りましたが、最悪ノートや知識があることで、何度も何度も救われました。

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